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膀胱炎

  • 膀胱炎

膀胱に炎症が起こる病気を膀胱炎と言います。膀胱炎にかかってしまうと頻尿・倦怠感・排尿時の痛みといった不快な症状に悩まされ、放置してしまうと非常に重篤な症状を残してしまうことがあるので注意が必要です。

放置しておくとこんなことになる可能性があります

膀胱炎

膀胱炎にかかる可能性は男性に比べて女性の方が圧倒的に多く、男性が膀胱炎にかかる割合は比較的低いと言われています。このため、男性が膀胱炎にかかった場合には全身になんらかの問題が起こっているのか、または出血性膀胱炎などの特殊な膀胱炎を考える必要があります。出血性膀胱炎はウイルスや医薬品による膀胱へのダメージが原因となって起こる膀胱炎で、出血を伴う排尿や排尿時の痛みが特徴の病気です。

このように膀胱炎の背後には様々な原因が隠れているので、膀胱炎を独断で放置してしまうと背後に隠れていた疾患や、思わぬ感染症などのトラブルを見過ごすことになってしまいます。膀胱炎の診断は難しく、場合によっては腎臓にまで影響を与えてしまうこともあり専門的な知識に基づいた判断が必要なのです。

尿検査

排尿の回数が多い、排尿時に尿道の痛みが生じるなどの症状で、新宿がご勤務先にされている方を中心に当院泌尿器科を受診されます。
はじめに、尿検査を事前に行いつつ、いつからどういった症状があるか、どういった環境でお過ごしかなど問診させていただきます。
尿検査では患者様には尿を10ml以上とっていただき、尿定性検査で調べてます。

尿定性検査

検査用のテープに尿を浸して尿の中にある成分やその量を調べていきます。
調べられる成分はpH(ペーハー)、比重、蛋白、糖、潜血、白血球、ケトン体、ウロビリノゲン、ビリルビン、亜硝酸塩、色、混濁です。
そのうち膀胱炎の診断に最も寄与するものが、白血球、潜血反応です。
膀胱炎のほとんどは細菌が膀胱の粘膜に付着し、炎症を起こしていくために起こります。

細菌に対して免疫機能が活発に活躍するため、白血球が増えます。
潜血反応では、細菌や炎症によって粘膜が痛めつけられるので、血液が含まれる可能性が出てきます。尿を目で見て明らかに血が混じっている場合もあります。

尿細菌培養検査

細菌の多くは大腸菌です。女性に多い膀胱炎ですが、尿道口と肛門が近いため大腸菌が侵入しやすくなります。他にはどこにでも常在している黄色ブドウ球菌や、クラミジアなどが原因菌となることがあります。

治療薬として多くは抗生物質が使用されます。しかし抗生物質ならどんな感染症にも薬効を示すというものではないため、薬剤感受性といって、細菌を特定してそれに勝てる治療薬を選択しなければなりません。その治療薬の決定材料にもなります。

細菌は育成する場所と時間といったようにいくつかの条件が必要です。そのためには、検査会社に尿の検体を送り、培養検査や薬剤感受性検査をおこないます。検査結果がでるまで3~4日程度かかります。
通常は処方された抗生物質を飲むと数日で治ることが多いのですが、治りが悪い場合は再度受診していただき、薬剤感受性の結果を元に薬を変更します。

新宿にお住まいの方やお勤めの方、新宿駅を経由する方など、立地条件の良い当院泌尿器科をご利用いただいております。

膀胱炎の種類によって異なる治療法

急性膀胱炎

細菌が尿道を通って膀胱に入り細菌が繁殖を起こして生じる炎症です。他の病気から影響を受けて起こる病気ではないため、大腸菌などの原因菌を死滅させることが治療の大きな目的となります。治療内容は抗菌剤や抗生物質の内服治療です。
ニューキノロン系抗菌薬、ST合剤、セフェム系抗菌薬、ペニシリン系抗菌薬を使用します。

抗生物質や抗菌薬はどれも効果があるかというと、同じ大腸菌でもその細菌の種類によっても異なるため、そうとは言えません。
また菌の耐性といって、薬に対して死滅しない力をつけた細菌の場合もあるので、治りが悪ければ、細菌検査を通して薬剤感受性を見ながら薬剤の効果を検討していかなければなりません。

痛みや頻尿などの症状は薬が効いてくると1~2日程度で軽減して来ますが、自己判断で内服を中止するのは禁物です。
新宿駅周辺でお勤めの患者さん中心に当院泌尿器科を受診されますが、途中で薬を飲まなくなり再発といった例があります。

慢性膀胱炎

慢性膀胱炎も膀胱の細菌感染が原因ですが、急性膀胱炎よりは症状が軽いか、自覚症状がないという方もいます。
細菌感染する原因に結石症や前立腺肥大症などの基礎疾患が背景にあることが多く、慢性複雑性膀胱炎ともいわれます。

細菌性であり自覚症状がある慢性複雑性膀胱炎には、急性膀胱炎と同じく抗生物質や抗菌薬で治療となりますが、基礎疾患を対処していかないことには根本的な治療とはなりません。
また慢性膀胱炎の中にも非細菌性があります。原因が特定しないため症状を抑えていく内服治療となり、抗生物質等は使用しないため漢方薬を用いることもあります。

慢性膀胱炎に至る過程では、急性膀胱炎から慢性的になるケースや、もともと慢性膀胱炎から始まるケースもあります。
膀胱炎は繰り返すことも特徴の一つであるため、どんなケースにしてもしっかり完治するところまで治療を受けることが大切になります。
新宿駅前にある当院泌尿器科では慢性膀胱炎の治療は行っておりませんので、ご了承ください。

間質性膀胱炎

間質性膀胱炎は原因もはっきりと解明されていなく、細菌が原因となる炎症ではないため抗生物質や抗菌剤は効きません。

治療法としては、膀胱を水圧で拡張しながら尿がより多く溜まるようにする「水圧拡張術」、抗凝固剤や局所麻酔薬を使用した「膀胱内注入療法」を水圧拡張の補助として行う方法もあります。
間質性膀胱炎の治療は当院泌尿器科では行っておりませんので、ご了承ください。

市販薬などの自己診断はこんな危険性があります

市販薬を使って時膀胱炎の治療を行うことはできません。膀胱炎には感染性の細菌による膀胱炎以外に間質性膀胱炎や出血性膀胱炎など様々な膀胱炎があるので、これらの原因を考えながら病気を鑑別するのは非常に専門的な知識を要します。独断で治療を試みたために治療に要する期間が延びてしまったり、非常に深刻な病気を長い期間放置してしまうこともあるので、膀胱炎になった場合には一度は医師の診察を受ける必要があります。排尿時の痛みや残尿感で困った時には是非病院で診察を受けるようにしましょう。